接客

患者さんの定着率を上げる接客術を身につける「人間理解」とは

患者さんにリピートしてもらう、通院を定着してもらうためには2つの要素が必要になります。

①サービス内容(施術力)
②接客

①を追求する治療家さんは多いですし、最近は②を意識する治療家さんも増えているように感じます。

ただ接客のセミナーなどを受けたことがある人は感じたことがあるかもしれませんが、接客セミナーで教えてくれるのは接客全般の心構えや特定の場合に使えるフレーズなどで、患者さん個人個人にどう対応するかまでは教えてもらえません。

しかし患者さん1人1人の個性に対応することが、リピート → 定着の率を上げるために必要になります。

ではどうすれば患者さん1人1人の性格・個性に対応できるような接客術を身に付けることが出来るのでしょうか?

それに必要なのが「人間理解」です。

人間にはいくつかパターンがあります。そのパターンを知っておくと、1人1人に合わせた接客が徐々に出来るようになっていきます。

パターン自体もいくつかあるのですが、今回はその中でも身に付けやすいパターンを説明します、

「リピート」と「定着」の違い


本題に入る前に「リピート」と「定着」の違いを説明しておきます。

リピートするというのは、初回だけでなく、2回目に来院してくれることを言います。

もしくは、「治療期間内に通院してくれる」ことを言います。

定着というのは、治療期間が終わったあとのメンテナンスでも定期的に通ってくれることを言います。

実はリピートはそんなに難しいことではありません。改善本気度の高い患者さんはある程度の回数は施術を受けてくれるからです。

治療院が苦労しているのは、定着の方です。メンテナンス通院をしてくれる患者さんを増やすことが出来なくて苦労している院がほとんど。

今回お話しする人間理解は、この定着率を上げるため重要なことなんです。

人間理解① 人は得意とする情報受け取り方法が違う

患者さんを理解するためには、「患者さんごとに得意とする情報受け取り方法が違うことを知っておくべきでしょう。

言い換えれば、「「患者さんへどう情報を伝えるか」が重要であるということです。

具体的に説明しましょう。

みなさんは次の勉強法ではどれが一番自分に合っていますか?

テキストをもくもくと読む → 文字による学習
●テキストを声を出しながら読む → 文字と音(能動的)による学習
●動画でテキストの説明を見る →動画による学習
●音声でテキストの説明を聞く →音による学習
●音声を聞きながらテキストを読む → 音(受動的)と文字による学習

勉強法には色々ありますが、人それぞれ得意とする勉強法は違います。

私は文字と音による勉強法を得意としています。一方では動画は不得意で、全部見るのが面倒くさくなってしまいます。

しかし人によっては動画による学習でないと進まない人もいます。

文字だけの勉強が一番理解できる人もいます。

人の理解度というは、勉強法(情報伝達法)次第で効果は大きく変わります。これが「人は得意とする情報受け取り方法が違う」ということです

「患者さんがどのように理解するのかを知ることで、その人に合ったコミュニケーションをすることができます。

その人に合ったコミュニケーションが出来ると、患者さんとの関係性が深まり定着率が上がっていくのです。

人間理解② 結論かプロセスか


人は知りたい情報がそれぞれ違います。

「説明はどうでもいいから結論だけ知りたい方がいる一方、結論はもちろん知りたいけどそのプロセスを知らないと納得しない方もいます。

治療で例をあげましょう。

ひどい腰痛で悩んでいるAさんがいるとしましょう。

このAさんが前者の場合は、施術で腰痛が治るかどうかが最も重要です。

なので最初に「この腰痛は治りますよ、それほど時間はかからないでしょう」みたいに結論だけを話すと良いでしょう。

なぜ腰痛が改善するのかそのプロセスを話しても良いですが、それはあまりAさんの頭には残りません。重要なことは治るか治らないかなのです。

他方で腰痛で悩むBさんが後者のタイプです。このタイプは結論だけしゃべっても納得はしません。

その結論につながるプロセスまで説明しないといけません。

「あなたの場合骨盤がねじれていて、それでお尻とお腹が緊張して、それが腰に痛みを引き起こしている。だから骨盤のねじれを取って、お腹とお尻が緩んでいけば腰痛は自然となくなります」のように、プロセスがあってこそ結論が伝わります。

人間理解③ どのメディアを好むか


患者さんの好きなメディア(テレビ・ラジオ・本・映画・SNS etc)を知ることも、患者さん理解につながり接客術も向上します。

「例えば本をたくさん読む人は、言葉や文章での理解を得意としていることが多いので、ニュースレターやメルマガでのコミュニケーションが有効になりやすいです。

本は読まないけどテレビでバラエティなどをよく見る人は、文字ではなく動画で(しかも情報は厳選して)コミュニケーションする方が効果的です。

映画が好きな人、SNSが好きな人。それぞれある程度の特徴があるので、メディアから患者さん理解につなげやすいでしょう。

※ただし、この話はすべてに当てはまるわけではありません。本や映画・テレビにも様々なジャンルがあり、それぞれのジャンル好きな人ごとに特徴が違うことも多いからです。

「あくまで「違いがある」ということを知っておくと良いでしょう。

絶対的な正解ではないが、パターンを蓄積することで接客力は上がる

今回は人間理解の3つのパターンをご紹介しました。

これらはあくまで「こういう傾向にある」ということであり、あくまで1つの可能性です。絶対的なものではありません。

「人間理解のパターンはまだまだたくさんあります。それらを日々人間観察することによって蓄積していくことが何より重要です。

今回の記事は、人間理解の第一歩にしていただくのが一番良いと思います。

「人間を理解することが接客力を向上させます。それが患者さんの定着率を上げていきます。

接客マニュアルだけでは達成することが難しい患者さんの定着率アップ。人間理解→接客力向上というプロセスで実現していきませんか?

50件以上の治療院を患者として経験したからわかる、通いたい治療院・通いたくない治療院の初回施術

私は仕事とは関係なく、様々な治療院で施術を受けたことがあります。

その数50件以上。整体院・整骨院・鍼灸院・カイロプラクティック etc よくもまあこんなに施術を受けにいったものです。

受けにいくのはもちろん、症状改善のため。私は仕事で座っている時間が多く、かつパソコンを長時間使うので、肩こり・腰痛が慢性化してしまっていました。

その症状の根本改善のため、自分に合った治療院を探し続けていたわけです。

この50件以上の治療院へは、1回で通うのを止めてしまった院、数回通ってけれども途中で止めてしまった院など、様々あります。

その経験の中で、私が経験から感じた「通いたい治療院・通いたくない治療院」についてお話していこうと思います。

私の立場

私は集客の仕事をしていますが、あくまで「患者として」治療院に向き合ったことを今回お話します。

マーケティングの理論に基づいたことではなく、あくまで一患者としての経験から感じたことです。

集客の専門家の意見ではなく、患者としての率直な感想だということを前提に読み進めていただければと思います。

原因ははっきりと教えて欲しい


私は慢性症状で悩んでいて、何が問題なのかを知りたかったので、治療院にははっきりと原因を教えて欲しいと思っていました。

それは施術前でも施術後でも良いのですが、初回の施術時どこかのタイミングで原因を明確にしてもらえると、安心しました。

原因を明確にして欲しいというのは、原因を1つに絞って欲しいということではありません。

原因が複数あっても良いので、「あなたのこの痛みは、これとこれとこれが原因なので、この3つを整えることが最優先です」などを聞きたいという気持ちがありました。

病院に行っても原因を教えてくれることがなく、湿布・薬を出されて終わりのケースがほとんど。

原因がわからないことに、モヤモヤを感じてしました。

なので治療院には、はっきりと原因を教えてくれるかどうかを求めていたと思います。

ざっくりとした施術回数を教えて欲しい


また私は、今困っている症状に対して、ざっくりで良いので必要な施術回数も教えて欲しいと思っていました。

初回施術の後に、「あくまで目安ですが、だいたい週に1回通ってもらうと、2か月くらいでかなり症状は良くなると思います」など聞かせてくれると、私は「次も予約して来て見よう」と思っていました。

施術回数をはっきりと伝えることができないことは私もわかっています。

仮に治療院側が提示した施術回数以上になっても、私はそれを責めるつもりは一切ありません。

ただ「治療家が自分の経験に基づいて、責任をもって何かを提示できるのか」ということを、私は重視していたのかもしれません。

行なう施術の意味を教えて欲しい


整体や鍼灸、カイロなどで、様々な技術で身体にアプローチします。

私はそのアプローチ1つ1つの意味を教えて欲しいと思っていました。

例えば頭を触る時に、「これは何のためにやっているのか、これを行うと身体にどんな変化が起こるのか」を教えて欲しいと思いました。

ただ流れ作業で頭を触られるだけだと意味がわかりません。意味がわからないのに施術されているのは、とてもストレスでした。

私は商品をなるべく理解しておきたいというタイプなのでしょう。

パソコン買うとき、家電を買うとき、その商品についての機能を調べてからでないと買いたくありません。

施術に対しても同じように感じていたのだと思います。

自分の生活の改善点を教えて欲しい


私は出来ることはなるべくやっていきたい、と考えるタイプです。

症状改善のために、私の生活や行動で変えた方が良いことがあるなら、なるべく変えていきたいと考えます。

なので治療院からは、自分の改善点や行うべきケアを教えてもらいたいという気持ちは強かったです。

施術が終わってはいオシマイではなく、「このような身体のクセがあるから、ここをこう直していきましょう」とか、「立ち方・座り方をこう気を付けましょう」などを色々教えてくれると、非常にありがたかったです。

もちろん効果は実感したいけど・・・・

もちろん初回時の施術で効果は実感したいです。

ただその効果も、主訴の改善ではないことでも良かったです。

例えば慢性腰痛改善で治療院に行く。施術を受ける。腰痛の痛みはそれほどひいていないけども、体の可動域が広がっていた。その時に「この可動域が広がっていくのが腰痛改善の最短の道です」など説明があれば、私は納得していました。

主訴以外の効果でも、それが主訴改善につながるものだとわかれば、「初回時の効果実感」であると認識していました。

私の場合「教えてくれるかどうか」が重要だった

こうして振り返って自分のことをまとめてみると、私は治療院に「教えてくれる」ということを一番求めていたようです。

これはあくまで自分の経験上の話なので、他の人はまた別のことを一番に求めているでしょう。

しかしこの「教えてくれる」というのは、治療院への信頼を構築するとても重要な行動であると私は思います。

言葉にしないとわからないことはたくさんあります。

よく「施術を受けてもらえればわかってもらえる」という治療家さんがいますが、それは間違っていると思います。

施術を受けて患者さんが感じたことが良い感情であっても、治療家側が患者さんに感じて欲しい感情とは違っているケースはたくさんあります。

信頼構築には言葉が重要。コミュニケーションが重要。言葉にするから伝えられることがある。

私個人の経験談ではありますが、参考にして損はないと思います。

ぜひ「患者目線では何を考えるものなのか」というは、深く考えてみてください。