整骨院・整体院・鍼灸院など治療院のチラシの表現には法律による制限があります。

最近では治療院のチラシによる取り締まりが厳しくなってきており、配布したチラシが保健所に通報されることも増えてきています。

「有名治療院コンサルタントが配布しているチラシサンプル通りに作っても通報された」ということも耳にします。

しかしチラシ集客は、競合が乱立する治療院業界においては有効な広告なので、チラシ配布を止めてしまうことは経営に打撃となるでしょう。

そこで今回は、治療院が法律に違反しないで集客チラシを作成する方法について解説をしていきます。

この記事でわかること

・治療院のチラシで違反になる項目がわかる
・チラシで許されている項目がわかる
・法律に適したチラシで集客する方法がわかる

なぜそれでもチラシなのか

整骨院・整体院・鍼灸院のチラシには掲載して良い内容に制限があるにも関わらず、それでもチラシ集客にこだわる必要があるのでしょうか?

整骨院・整体院・鍼灸院というのは基本的には「地域ビジネス」なので、地域でに認知度・知名度が広告による集客率・成約率に直結します。

地域の認知度・知名度というのはインターネットだけで作ることは出来ません。

地域の看板やクチコミ、そしてチラシによって作られていきます。

WEBによる集客はインバウンド集客、看板・チラシはアウトバウンド集客です。

インターネットでは届かない人にもあなたの治療院の情報を届けることが出来るのがチラシです。

だからインターネット集客が主流になった現在でも、治療院にとってはチラシという広告が重要なのです。

治療院チラシに掲載しても法律違反にならない内容

これから治療院チラシの法律と載せて良い内容について詳しく解説をしていきます。

整骨院・整体院・鍼灸院それぞれで許可されている内容が微妙に異なるので、正確に理解していきましょう。

整骨院チラシに掲載できる項目

整骨院のチラシは柔道整復師法第24条によって定められている内容以外は掲載してはいけません。

整骨院がチラシに乗せて良いとされているのは次の項目のみです。

柔道整復師であること
柔道整復師の名前
整骨院の住所・電話番号
整骨院名
施術日又は施術時間(営業時間)
保険を使えること
予約が出来るかどうか
休日・夜間営業をしているかどうか
出張を行っているかどうか
駐車場はあるかどうか

整骨院のチラシでは上記項目しか掲載は許されていません。

整骨院チラシのNG項目

ですから症状名を入れることも治療法を入れることも施術の流れを入れることもNGです。

患者さんの体験談も違反項目になりますし、自費での施術を紹介することも出来ません。

柔道整復師の経歴(○○専門学校出身とか、●年間どこどこで修行とか)も掲載出来ません。

写真に関しても制限があり、整骨院では「施術の写真」もNGです。

なぜかというと、施術の写真で肩に触れていると「肩こりを治療します」と言っていることと同義だからです。

施術写真ではなく、ポートレート写真ならOKです。

多くの整骨院のチラシが法律に違反してしまっているのが現状です。

鍼灸院チラシに掲載できる項目

鍼灸院も整骨院と同じ国家資格を前提とした治療院なので、広告に関して法律で制限がされています。

鍼灸院に適用されるのは「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」です。

鍼灸院がチラシに乗せて良いとされているのは次の項目のみです。

業務の種類(あん摩業、マッサージ業、指圧業、はり業、きゅう業)
鍼灸師の名前
院の住所・電話番号
院名
施術日又は施術時間(営業時間)
保険を使えること(要医者の同意)
予約が出来るかどうか
休日・夜間営業をしているかどうか
出張を行っているかどうか
駐車場はあるかどうか

鍼灸院のチラシには、ほぼ整骨院と同じような制限があると考えましょう。

鍼灸院チラシのNG項目

鍼灸院チラシにNGとなる項目も整骨院のチラシでNGとなる項目とほぼ同じです。

症状名
特殊な治療法
施術写真と施術の流れ
患者さんの体験談
自費施術とオファー
施術者の経歴

整体院チラシに掲載できる項目

最後は整体院のチラシですが、整体院は国家資格の必要としない治療院なので、整骨院・鍼灸院とは異なる法律が複数適用されます。

整体院のチラシ制限に使われる法律は以下の通りです。

・医師法
・あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(通称:あはき法)
・医薬品医療機器法(旧薬事法)
・景品表示法

これらの法律から整体院のチラシに掲載可能な項目は次のようになります。

・施術者の名前
・院名
・院の住所・電話番号
・業務の種類
・営業時間
・予約が出来るかどうか
・出張を行っているかどうか
・駐車場はあるかどうか

驚かれるかもしれませんが、実は整体院のチラシも整骨院や鍼灸院に掲載できる内容しか載せてはいけないのです。

多くの整体院チラシが実は違反状態なのです。

整体院チラシのNG項目

整体院チラシに掲載してはいけないNG項目は、鍼灸院チラシ・整骨院のチラシでNGとなる項目とほぼ同じです。

症状名
特殊な治療法
施術写真と施術の流れ
患者さんの体験談
自費施術とオファー
施術者の経歴

上記のNG項目があるので、当然施術者からのメッセージも載せられませんし、院の特徴・他院との違いも掲載することは出来ません。

治療院チラシの現実

治療院の各業種におけるチラシ制限について解説をしてきました。

整骨院や鍼灸院の屋号で上記法律に違反したチラシを配布した場合、保健所に報告されて指導が入る可能性があります。

しかし不思議なことに、整体院名でチラシを撒く上記法律に違反していても、よほど悪質でなければ見逃されています。

なので整骨院や鍼灸院がチラシを撒く際には、整体院名で撒いている治療院がほとんどです。

法律に違反しないチラシで治療院が集客する方法

「こんな法律に違反しないで作ったチラシで集客できるわけない!」

治療院さんの多くはこう思うのではないでしょうか?

そう思われるのは「チラシだけで集客」しようと思うからです。

そうではなく、「チラシはあくまでホームページへの誘導手段」だと考えて、「チラシ → ホームページ →来院」というプロセスで集客することを前提としたチラシ作りを行っていけば良いのです。

ホームページに誘導するチラシ作成のコツ

治療院がチラシを作成して「チラシ → ホームページ →来院」というプロセスに誘導する場合は、2つのポイントを意識しましょう。

①院名を大きく掲載する

整骨院・鍼灸院が法律違反しないチラシにすると、掲載できる項目に制限があるとお話しました。

注目していただきたいのは、掲載できる項目の中で「院名」にポイントを置くことです。

院名をとにかく大きく表示することで、チラシを見る人にインパクトを与えます。

A4のチラシの場合、片面の3分の1くらいを院名で占めても良いくらいのイメージを持ちましょう。

デザイン占有率が高いと興味を持ってもらいやすくなります。

文字を大きくする以外にも「縦と横を混ぜる」こともテクニックとしては有効です。

②明るく綺麗な写真を大きく掲載する

また画像を有効に活用することも見る人の興味を引く要素になります。

明るく綺麗で好感度の高い写真を大きく掲載しましょう

おススメは施術者の笑顔の写真です。これをチラシ内で占有率を高く掲載します。

気を付けて欲しいのは、「誰が見ても良い」と思える画像にすることです。

そのためには施術者の身だしなみには徹底して気を付けましょう。

髪型1つで忌避されることもあります。施術着が少し汚く見えてもアウトです。

③ホームページへ誘導するものを複数掲載する

大きく院名と画像を表示したら、その近くになるべく多く「ホームページへ誘導するもの」を載せておきましょう。

・ホームページへのURL
・どんなキーワードで検索するとホームページが表示されるか
・QRコード

A4チラシの場合、両面に掲載するつもりでデザインをレイアウトすることをおススメします。

この①+②+③を組みあわせることで、院に対して興味を持ってもらいホームページに誘導することが出来ます。

チラシには掲載できなかった分、ホームページではしっかりと院のアピールをしておきましょう。

せっかくチラシでホームページに誘導できたとしても、ホームページに魅力がなかったら意味がありませんから。

まとめ

整骨院・整体院・鍼灸院のチラシに関する法律と、法律に違反しないで集客する方法について解説を行ってきました。

現状では整骨院・鍼灸院であってもほぼ100%内容は法律に違反しているチラシばかりです。

しかし多くの治療院が整体院名義のチラシに切り替えつつはあります。とはいえその内容も法律違反しています。

今は見逃されているのでそれで良いかもしれませんが、もし患者さんに「あそこの治療院は法律違反している」ということが知られてしまうと、患者離れが起きかねません。

患者さんからの信頼を失う、ということです。

今回紹介したチラシの内容は、集客を意識したものではなくあくまで無難な内容です。

しかし無難な内容でも集客につなげることは可能です。

今のうちに治療院チラシの法律についてもう一度見直しておき、違反しないチラシを作成できるようにしておくことをおススメします。

信頼を裏切らないチラシを集客手段の一つとして持っておきましょう。

投稿者プロフィール

治療院集客集団WAO
治療院集客集団WAO
治療院ひとつひとつの特性や地域性・業種ごとの推奨マーケティング理論を踏まえた集客コンサルティングを行うプロ。

有名クチコミサイト「エキテン」黎明期に在籍し、企画立案、有料サービスのプランニング、一般店舗のコンサルタントとして集客・マーケティング業務に従事。

当時のクライアント店舗は300を超え、その大半が治療院であったため、治療院の集客を熟知するようになる。特に新規客獲得に貢献した集客のエキスパートとして2012年に独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。

2021年には店舗集客集団WAOの治療院部門を独立させ、「治療院集客集団WAO」を設立。