コロナ禍で売り上げ・経営が不安定になった治療院は多いと思います。
多く場合は「新規患者が減った」ことにより不安定になってしまっているのではないでしょうか?
つまり、経営を新規患者に依存していた経営体制が、コロナ禍によって限界を迎えてしまったと言えます。
緊急事態宣言が発せられると、新規集客の反応はどうしても激落ちします。
どんなに「当院は安全ですよ~」とアピールしても限界があります。
新規患者に頼った経営は、コロナのような災害時や不景気時に大きく悪影響を受けてしまうのが現実なのです。
一方コロナ禍でも安定した経営ができていたのは、メンテナンス患者が多い治療院でした。
とはいえメンテナンス患者を増やすのは、集客関連で一番難しい施策です。
新規集客はお金があればある程度集客できますが、メンテ患者増はそうではありません。
メンテ患者を増やすにはコミュニケーション能力が必要になってきますが、コミュニケーションが苦手な人も多いでしょう。
そもそも世の中にはコミュニケーションが苦手な人の方多いですから。(自分も含む)
そこで今回は、コミュニケーション能力向上とは違った観点からメンテ患者を増やす方法についてお話しようと思います。
この方法を実行しただけで、メンテナンス患者が10%は増やすことが出来るでしょう。
実際にこのやり方を導入した当社のクライアントは、10%~30%ほどメンテナンス患者を増やすことが出来ました。
だからぜひこの先を読んで治療院経営の参考にしてみていただきたいです。
そもそもなぜ人はメンテナンスで治療院に通うのか?
どうして人はメンテナンスで治療院に通うようになるのでしょうか?
この人間心理を理解しておかないと、メンテ患者増は難しいでしょう。
仮にここでメンテナンス患者を「主訴が治った後も月に1回通う患者」と定義します。
メンテナンスで人が治療を受けるのは、月に1回治療を受けに来るメリットを感じているからです。
ただこのメリットを感じてもらうのが非常に難しい。
今痛みがあるなら、それを改善するために通いたいと思うのですが、いったん痛みがなくなると治療を受ける意味がなくなってしまうからです。
痛みがない状態で「また痛みが出てしまう状態」を想定するのは人間にとって非常に難しいこと。特に若い世代には。
ある程度の年齢の人は自分の体が衰えていくことを感じているので、定期メンテナンスに興味を持っている人もいるでしょう。
つまり、メンテナンスの必要性を実感できない世代にいくら教育をしても、メンテナンス患者にはなりにくいということです。
メンテナンス患者を増やすには、健康に興味のある世代へのアプローチが重要になります。
コミュニケーションが苦手でも患者さんにメンテナンスを意識させる方法
では健康に興味がある患者さんを、どのようにメンテナンスに導けば良いのでしょうか?
おしゃべりやプレゼンが得意な人なら、最初の通院期間内で患者さんの教育をしていけばよいでしょう。
では患者教育が苦手な治療院はどうすれば良いでしょうか?
これは「メンテナンス専用のメニュー」を用意しておけば良いのです。
痛みがなくなるまで通院してもらう。もう大丈夫になったら、別メニューのメンテナンス施術に切り変えてもらうのです。
ちょっとたとえ話をしてみます。
整体施術8000円のメニュー一本でやっている整体院があるとしましょう。
患者さんAの坐骨神経痛が6回の整体施術で良くなりました。そこで月1回の整体をAさんにお勧めしましたが、これまでやってきた整体施術メニューが、そのままメンテナンスにになるというのが理解しにくいようです。
というもの、整体施術=治す施術だからメンテナンスというイメージがないのです。
だから整体施術8000円とは別に、メンテナンス施術5000円を別に作っておことが重要になるのです。
別メニューであることで、施術内容が仮に同じものだとしても、患者さんからは「別の役割がある施術なんだ」と理解しやすいのす。
メンテナンスに「プラス」の意味を付け加えることで優先順位を上げる
またメンテナンスという概念を既存の意味と別のものには変えておきましょう。
メンテナンスというと、どうしても「現状維持」というイメージがつきまといます。
現状維持には人はお金を出したくないものです。
人は「より良くなる」ことにはお金を出したくなるのです。
だからメンテナンス施術の説明として、「より体を強くする」意味合いを付け加えるのです。
例えば「今の状態を維持するだけではなく、今の体をより強くして多少無理しても不調にならない体づくり」などと説明すれば良いのです。
まとめ
今回ご紹介した方法を導入していただくこと、多くの患者さんに「メンテナンス」を意識してもらえるようになって、結果メンテナンス患者を自然と増やしていくことが出来るでしょう。
紹介したことを最後にもう一度まとめます。
- メンテナンス施術メニューを加える
- メンテナンスを現状維持ではなく、プラスの意味を加える
- 教育するなら健康に興味のある世代にする
1人でも多くメンテナンス患者を増やすことは、経営の安定につながります。そしてそれはあなたの精神の安定につながります。
翌月に予約が入っておらず売り上げの見込みが立ちにくい状態が続くのは精神的にはかなり負担です。
月末ですで、翌月の半分に予約が入っていたら・・・ ある程度安心してどっしりと構えた経営をすることが出来ます。
また不思議なことに、治療家に余裕がある方が良い施術・良い接客ができるので、メンテナンス患者につながりやすくなったりもします。
「自分はしゃべるのが苦手だ・・・」そんな人でもメンテナンス患者を増やすことは可能です。
ぜひ今回のことを参考にして、経営安定につなげてみてください。
投稿者プロフィール
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治療院ひとつひとつの特性や地域性・業種ごとの推奨マーケティング理論を踏まえた集客コンサルティングを行うプロ。
有名クチコミサイト「エキテン」黎明期に在籍し、企画立案、有料サービスのプランニング、一般店舗のコンサルタントとして集客・マーケティング業務に従事。
当時のクライアント店舗は300を超え、その大半が治療院であったため、治療院の集客を熟知するようになる。特に新規客獲得に貢献した集客のエキスパートとして2012年に独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。
2021年には店舗集客集団WAOの治療院部門を独立させ、「治療院集客集団WAO」を設立。
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