みなさん、治療院の集客方法、ここ数年でかなり変わってきましたよね。
紙の広告やホームページだけでなく、今や集客の主役はSNSなんていうコンサルタントも増えています。
日本では2025年にはSNS利用率が約80%になるとも言われています。健康や美容の情報を探す人の多くがSNSを参考にしている今、治療院としてSNSを活用しない手はありません。
この記事では、治療院がSNSで効果的に集客するためのノウハウをご紹介します。
どのSNSがどんな層に人気なのか、どんな投稿が反応を得やすいのか、すぐに実践できる情報をお届けします!
治療院にとってのSNS集客のいいところ
治療院がSNSを活用するメリットは主に4つあります。
お財布に優しく始められる
SNSアカウントの開設は基本的に無料。広告を出す場合でも少額からスタートできるので、大きな初期投資なしで始められます。個人治療院にはうれしいポイントですね。
ピンポイントで見込み客にアプローチできる
SNSの広告機能は「30代女性」「美容に関心がある」「〇〇市在住」といった具体的な条件で配信できるので、チラシのようにムダな配布がなく、効率的に潜在患者さんにアプローチできます。
患者さんとの信頼関係が作りやすい
SNSならコメントやメッセージで質問に答えたり、悩みを聞いたりすることができます。来院前から患者さんとの関係づくりができるのは大きな強みです。
治療院の雰囲気が伝わりやすい
「初めて行く治療院って緊張する…」という方、多いですよね。SNSなら写真や動画で院内の様子や先生の人柄が事前にわかるので、来院への不安を減らすことができます。
主要SNSの特徴と使い方
SNSにはそれぞれ特徴があります。ターゲットに合わせて選んでみましょう。
Instagram(インスタグラム)
- 20〜40代の女性が多め
- 写真や見た目重視の情報収集をする人が多い
- 美容や健康に関心が高い層が集まっている
- 清潔感のある院内写真
- 施術前後のビフォーアフター写真(もちろん患者さんの許可を得てね)
- スタッフの日常や施術の様子
- 健康や美容に関するちょっとした豆知識
- ハッシュタグを工夫する(#肩こり解消 #美容鍼 #〇〇市マッサージ など)
- ストーリーズで日々の様子を気軽に発信
- リールズで短い施術紹介や健康アドバイス動画を作る
- 投稿全体の見た目の統一感を意識する
X(旧Twitter)
- 幅広い年齢層がいるが、20〜40代の男性が比較的多い
- リアルタイムの情報交換が活発
- 地域情報や時事ネタにも敏感な人が多い
- 今日の予約状況や空き情報
- 季節の変わり目の健康アドバイス
- 最新の治療法や健康知識
- 地域の話題と健康情報を絡めた投稿
- 専門用語を避けて、短くわかりやすく書く
- 1日1〜3回程度の投稿で存在感をアピール
- 関連するハッシュタグを活用する
- フォロワーとの会話を大切にする
Facebook(フェイスブック)
- 30代以上の年齢層が中心
- 地域の情報交換によく使われている
- 比較的詳しい情報を求める人が多い
- 治療院のイベント情報や新しいメニューの紹介
- スタッフの紹介や治療方針についての詳しい投稿
- 健康についてのちょっと詳しいコラム
- 地域イベントへの参加報告など
- Facebookページを作って基本情報をしっかり記載
- 地域の口コミグループやコミュニティに参加
- シェアされやすい健康情報を発信
- イベント機能を使って健康セミナーなどを告知
LINE公式アカウント
- ほぼ全年齢層で普及率が高い
- プライベートなやりとりツールとして日常的に使われている
- スマホユーザーのほとんどが利用している
- 予約案内や空き状況
- お得なクーポンやキャンペーン情報
- 季節の健康アドバイス
- リピーター向けの特典情報
- LINE公式アカウントを開設して、友だち追加を呼びかける
- 顧客別にメッセージを送れる機能を活用
- リッチメニューに予約や問い合わせボタンを設置
- メッセージは週1〜2回程度の頻度に抑える
YouTube
- 全年齢層で利用率が高い
- 「ハウツー」「解説」系の実用的な動画をよく見る人が多い
- 特定の症状や悩みを検索して訪れることが多い
- 家でできるセルフケア方法
- 症状別の解説や対処法
- 実際の施術テクニックの紹介
- 院長やスタッフの紹介動画
- 週1回など、定期的に投稿する
- サムネイルとタイトルを工夫して検索されやすくする
- 動画の説明欄にホームページやSNSのリンクを貼る
- 関連コンテンツをまとめた再生リストを作る
治療院向けSNS運用の基本戦略
治療院にとっての効果的なSNS運用のために、押さえておきたいポイントをご紹介します。
1. ターゲットを明確にしよう
「産後の骨盤矯正を求める30代ママ」「デスクワークで肩こりに悩む40代男性」など、どんな患者さんに来てほしいか具体的にイメージしましょう。
ターゲットが決まれば、使うSNSや投稿内容も自然と見えてきます。
2. 投稿内容のバランスを考えよう
以下の3タイプの投稿をバランスよく発信するといいでしょう。
- 役立つ情報: 健康知識や自宅でできるケア方法など
- 親しみやすい内容: スタッフの日常や院内の様子など
- お知らせ系: キャンペーン情報や新メニューの案内など
目安としては、役立つ情報・親しみやすい内容が7〜8割、お知らせ系が2〜3割くらいがバランスいいですね。
3. 投稿の頻度とタイミング
無理なく続けられる頻度を見つけましょう。一般的な目安はこんな感じです。
- Instagram: 週3〜4回の投稿 + ストーリーズは毎日
- X(Twitter): 毎日1〜3回
- Facebook: 週2〜3回
- YouTube: 週1回または月2回
投稿するベストな時間帯は、朝の通勤時間、お昼休み、夜の20〜22時あたりが狙い目。でも、自分のフォロワーの反応を見ながら調整していくのがベストです。
4. 写真・動画のクオリティ
SNSは見た目が大事!以下のポイントを意識しましょう。
- 明るく清潔感のある写真を心がける
- スマホカメラでも光の当たり方や構図を工夫すれば十分キレイに撮れる
- 動画は短くても内容の濃いものを(30秒〜2分程度)
- 写真加工は自然な範囲で
5. 効果をチェックして改善する
定期的に投稿の効果を分析して、改善していきましょう。各SNSの分析機能を活用して、以下のような数字をチェックします。
- 投稿を見た人の数
- いいね、コメント、シェアなどの反応率
- フォロワーの増加数
- リンクのクリック数
- 実際の来院数や問い合わせ数
どんな投稿が反応良かったのか分析して、次の投稿に活かしていきましょう。
治療院のSNS集客を成功に導く投稿のコツ
1. 専門知識をわかりやすく伝える
専門用語をそのまま使うのではなく、「後頭下筋群の緊張」→「首の付け根の凝り」のように、わかりやすい言葉で伝えましょう。
また、一つの投稿では一つのテーマに絞るのがおすすめ。
「肩こりの原因と対策」よりも「デスクワークによる肩こりを和らげるストレッチ3選」のように具体的なテーマの方が読者の心に刺さります。
2. ビフォーアフター写真の効果的な使い方
施術効果を視覚的に伝えるビフォーアフター写真は強力ですが、以下の点に注意しましょう。
- 必ず患者さんの同意を得る(書面での同意がベスト)
- 個人が特定されないよう配慮する
- 同じ角度、同じ明るさで撮影する
- 極端な加工はせず、実際の変化を正直に伝える
「肩の可動域が30度から90度に改善」「首の痛みが痛みスケールで8から2に減少」など、数値で示せると説得力アップです。
3. スタッフの人柄や院内の雰囲気を伝える
治療院選びで重視されるのは技術だけでなく「人」と「雰囲気」。
特に初めての患者さんは「どんな先生?」「怖くない?」と不安を感じているものです。
スタッフの日常や院内のちょっとした様子を投稿することで、「この治療院なら安心して通えそう」という印象を与えられます。
趣味や好きな食べ物など、プライベートな一面を適度に見せるのも効果的ですよ。
4. 患者さんの声を活用する
「百聞は一見にしかず」ならぬ「百の宣伝文句より一つの患者さんの声」です。許可を得た上で、以下のような形で紹介するとよいでしょう。
- どんな症状で来院したか
- どんな施術を受けたか
- 施術後どう変わったか
匿名でも効果はありますが、顔写真や名前(イニシャルでもOK)があるとさらに信頼感アップです。
5. 地域情報と絡めた投稿
治療院は基本的に地域密着型。地域の情報と絡めた投稿は反応が良いことが多いです。
- 地域のイベント情報と関連した健康アドバイス
- 近くの季節の見どころと身体ケアの提案
- 地域特有の健康課題(雪国なら雪かきによる腰痛対策など)
こうした投稿で「私たちの町の治療院」という親近感を持ってもらいましょう。
SNS広告の活用法
自然な投稿に加えて、SNS広告も効果的です。
1. Instagram・Facebook広告
初めて広告を出す場合は、以下の設定がおすすめ:
- 地域:治療院から半径3〜5km圏内(都市部・中堅都市の場合)
- 年齢・性別:ターゲットに合わせて
- 興味関心:健康、美容、ヨガ、ピラティスなど
一日1,000円程度から始めて、効果を見ながら調整していきましょう。
2. X(Twitter)広告
X広告の特徴は「キーワードターゲティング」。「肩こり」「腰痛」「整体」などのキーワードで検索している人に広告を表示できます。
3. LINE広告
LINEアプリ内のさまざまな場所に広告を表示できます。特に「LINE NEWS」や「タイムライン」の広告は自然な形で出稿されます。
どの広告も、少額から始めて徐々に最適化していくのがコツ。広告内容は「来院予約」など明確なアクションを促すものにしましょう。
まとめ:効果的なSNS集客のために
治療院のSNS集客を成功させるポイントをおさらいしましょう。
- 20〜30代女性向け → Instagram
- 幅広い年齢層、特にビジネスパーソン → X(Twitter)、Facebook
- 既存のお客様とのやりとり → LINE公式アカウント
- 役立つコンテンツ配信 → YouTube
- 頑張りすぎず、続けられるペースで
- 専門性と親しみやすさのバランス
- 専門知識をわかりやすく伝える
- スタッフの人柄や院内の雰囲気も発信
- 地域の話題や季節の健康情報を盛り込む
- 地域ハッシュタグを活用
- 数字をチェックして反応の良い投稿の特徴を把握
- 少しずつ内容を改善していく
SNS集客は即効性を求めるものではなく、継続的な取り組みが大切です。焦らず、自院の特徴や強みを活かした発信を続けていきましょう。
最終的には「SNSでの情報発信→来院→満足→口コミ・リピート」という好循環を作ることが重要。SNSはあくまで入口で、実際の施術の質や接客があってこそ、真の集客効果を発揮します。
ぜひこの記事を参考に、あなたの治療院らしいSNS集客を始めてみてください!
投稿者プロフィール

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治療院ひとつひとつの特性や地域性・業種ごとの推奨マーケティング理論を踏まえた集客コンサルティングを行うプロ。
有名クチコミサイト「エキテン」黎明期に在籍し、企画立案、有料サービスのプランニング、一般店舗のコンサルタントとして集客・マーケティング業務に従事。
当時のクライアント店舗は300を超え、その大半が治療院であったため、治療院の集客を熟知するようになる。特に新規客獲得に貢献した集客のエキスパートとして2012年に独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。
2021年には店舗集客集団WAOの治療院部門を独立させ、「治療院集客集団WAO」を設立。
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