2020年からのコロナ禍がおさまらず、むしろひどくなって2021年を迎えました。
このコロナ禍の治療院の集客は非常に不安定なものでした。
今までのような集客・宣伝をしても患者さんが集まらない。
これまで通ってくれていた患者さんも減っていったり、通う回数を減らしたり。
しかし治療家は治療院を経営しなければいけません。集客は必須です。
では治療院はコロナ禍では、どのような宣伝・集客をすれば良いのでしょうか?
まだ確実な方法は見つかっていませんが、少なくとも治療家に限らず店舗経営をする人達が常に考えておく必要のある「条件」があります。
それは「経済状況」です。見込み患者さんの経済状況は、コロナ前とまったく違います。
つまりこの経済状況がどのように変わって、現在の見込み患者さんの出費に対する考えを想定しなければ、集客で失敗する可能性がドンドン高くなってしまいます。
今回はコロナ禍で治療院が集客で前提とすべき条件である「見込み患者さんの経済状況」について詳しくお話しします。
2021年1月時点でわかるデータ
見込み患者さんの経済状況を想像するために、まずはデータを見ていきましょう。
解雇・雇止め数
2021年1月7日までに、コロナによる雇止めや解雇が8万人を超えることがわかりました。
2020年12月25日時点のデータを業種別にみてみると
製造業 → 1万6717人
飲食業 → 1万1021人
小売業 → 1万399人
宿泊業 → 9620人
このような人数が失職しています。
緊急事態宣言が出された地域では、解雇や雇止めがさらに増えることが考えられます。
世帯収入
世帯での収入はどうなっているかの主婦向け調査もあります。
調査結果をピックアップします。
2020年、コロナで世帯年収が減少したと回答した主婦は34.8%
減った金額に関しては、月5万以上減が49.5%、月10万以上減が20.1%
減収世帯の約7割が月5万以上収入が減っているわけです。
株価
解雇数・雇止め数が増加し、世帯収入は減少しているのに、2021年は日経平均株価はバブル期以来30年ぶりの高値を更新しています。
データからわかることは「大きな格差」
以上のようなデータからわかるのは、非常に大きな格差が生まれつつあるということです。
コロナで経済的な不安がある人はどんどん増えています。
少なくとも世帯の34.8%が減収しており、この割合は今後も増えることが想定されます。
5万円以上減収する世帯もこれからもっと増えるでしょう。
解雇・雇止めが増えることも想像しやすいと思います。
一方で株価が高値更新ということは、この状況でも投資が活発化していることを意味します。
今活発になっているのは、コロナ後の社会を作っていくでろうことが期待されるような企業や業種への投資です。
投資する余裕のある投資家たちが、特定の市場へ集中して投資をしています。
つまり、一部の人や市場にお金が集まり、普通の人からはお金が減っているということ。
収入格差が広がっていると言えるでしょう。
格差がある状況から導かれる選択肢
この大きな格差がある状況でどうやって集客していくのかを考える必要があります。
前提となるのは
●34.8%の世帯が減収している
→この世帯を自費施術に誘導するのは難しい
●上記の減収世帯は今後も増える。解雇・雇止めも増える
●一方で儲かっている一部の人もいる
この3つの条件です。これらを踏まえるとどんな選択肢が考えられるでしょうか?
保険を使える院はチャンス
まず保険を使える治療院はチャンスでしょう。
収入は減っても痛みは出ます。だからなるべく自分の費用を抑えられる治療院に行く人が増えます。
高額な施術でも集客できる可能性
投資によって、ごく一部の層の収入がグンと上がっていることも考えられます。
こうした層の人々は高額な施術でも受ける余裕がありますので、もしかしたら高額で施術でも集客できる可能性があります。
ただ注意しなければいけないのは、あくまでこの層はごく一部であるということ。
あなたの院が高額に設定しても、同じように高額な設定の治療院が地域にあるならば、結局のところ宣伝やホームページの内容次第になります。
宣伝の方向性としてはリスクが高いです。
また一方で、これまで通っていた人が収入減少のために通わなくなることも考えられます。
ホームページの強化
収入減なので、自費の施術に抵抗がある人が増えています。しaかし痛みや不調があり、改善したいと思っていることは間違いありません。
経済状況が悪化している世帯にも「ここに通えば絶対に損はしない」と思わせるようなホームページに強化をすることも1つの選択肢です。
「人」を理解することで、コロナ禍でも集客につながる
まとめますが、このコロナ禍では次の3つのことを前提として治療院は集客を行っていく必要があります。
①収入減少・失職の世帯が多い
②それは今後も増えていくことが考えられる
③しかし一方で収入を上げている層もあることは事実
あなたはこの3つの前提からどう考えますか?
①と②を元に集客を考えていくのか、③を元に集客を考えていくのがで、取るべく施策はまったく違ってくるでしょう。
ただいずれにせよ、このコロナ禍ではこの3つの条件・前提を考慮しないと集客は難しくなっているということです。
言い換えれば、コロナ禍での人を理解しないと集客できないということです。
見込み患者さんの立場になること。それが今集客で必要なことです。
確実なことがない世の中ではありますが、この「人」に立脚した集客・経営をすることが重要であるのは間違いありません。
あなたはコロナ禍で、どんな人に施術を提供したいですか?
投稿者プロフィール
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治療院ひとつひとつの特性や地域性・業種ごとの推奨マーケティング理論を踏まえた集客コンサルティングを行うプロ。
有名クチコミサイト「エキテン」黎明期に在籍し、企画立案、有料サービスのプランニング、一般店舗のコンサルタントとして集客・マーケティング業務に従事。
当時のクライアント店舗は300を超え、その大半が治療院であったため、治療院の集客を熟知するようになる。特に新規客獲得に貢献した集客のエキスパートとして2012年に独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。
2021年には店舗集客集団WAOの治療院部門を独立させ、「治療院集客集団WAO」を設立。
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