2021年治療院の数はコンビニより多く、かつ治療院の種類も数多くあります。
整体院・接骨院・鍼灸整骨院・カイロプラクティック院 etc 鍼灸院はこのような競合と戦い、集客をしなければいけません。
鍼灸院は基本的には自費の施術を行っているでしょう。しかし鍼灸整骨院の場合は保険が使えるため、集客・宣伝においてはとても強い競合です。
鍼灸院は地域の様々な競合院に勝たなければいけません。
今回は鍼灸院の特性を元にした「鍼灸院が他の治療院に負けないための集客宣伝の独自戦略」を解説していきます。
集客で悩んでいる鍼灸院の経営者はぜひこの先をお読み、院の経営に役立ててください。
この記事でわかること
・鍼灸院のどんな特性が集客・宣伝に生かせるのかがわかる
・集客・宣伝でどのようなことを行うと成功しやすいのかがわかる
・鍼灸院としての集客戦略を立てられるようになる
鍼灸院の想定する患者
鍼灸院のターゲットとなる患者は大きく分けて2つです。
①鍼灸施術を探している人
②症状改善を探している人
①の鍼灸施術を探している人というのは、整体院でも整骨院でもカイロプラクティックでもなく鍼灸施術を受けたい人なので、マーケティングとして何か特別なことをする必要はなく、ホームページを持っているだけで集めることが出来ます。
問題は②の症状改善を探している人です。このタイプの人は症状を改善さえすることができれば良いので、鍼灸に限らず整体やカイロ施術も選択肢に含まれています。
つまり鍼灸院は②の患者を他の競合に負けないように集客していくことが、経営安定のポイントとなるということです。
鍼灸院がマーケティングとして力を入れるべき部分がここです。
集客宣伝に生かすべき鍼灸院の特性
鍼灸院が整体院・整骨院・カイロプラクティック院と戦っていくには、それらの院との違いを明確にする必要があります。
鍼灸院だからこそ出来ることを一度自分で掘り下げてみて欲しいのですが、ここでは当社がこれまで鍼灸院の集客・宣伝をサポートしてきた経験から、「こんな特性が他院との違いになる」ということをまとめてみます。
・鍼による施術であること
当たり前に思えるかもしれませんが、鍼による施術は整体院でも接骨院でもカイロプラクティック院でも行うことが出来ません。鍼灸院だからこそできることです。
鍼による施術が他の施術と比べて何がすごいのかを伝えていくべきでしょう。
・お灸による施術
これも鍼と同じで、お灸の施術が出来るのは鍼灸院だけです。お灸の強みを伝えていきましょう。
・WHO(世界保健機構)
WHOは鍼灸の適応症状を発表していることは当然ご存じでしょう。鍼灸施術がWHOによって伝統医療として認定されていることも鍼灸院にとっては当たり前のことです。
しかし一般の人はこの事実を知りません。しっかりとアピールすべき競合院との違いだといえるでしょう。
・鍼灸だからこそ対応できる症状
一般の人のイメージとして、整体や整骨・カイロプラクティックなどの手技による施術というのは痛みや痺れの症状へのアプローチだと思っています。
しかし鍼灸に対しては一般の人は様々なイメージを持っています。
「自律神経の症状に強い」「アトピーなどのアレルギー症状などに強い」「パーキンソンやリウマチなどにも有効」etc
このように他の施術にはない(と一般患者さんが思っている)症状の改善をアピールすることも鍼灸だから可能となる特性の1つです。
・様々な論文
鍼灸は整体などと違って、今もその効果が研究されており、論文も発表され続けています。
こうした論文を取り上げてアピールすることも鍼灸ならではの特性です。
以上のように鍼灸には他の施術にはない独自性の強い特性が数多くあります。
これら特性を宣伝・集客の基礎にして情報を発信していくことが、競合院ではなく鍼灸院に患者を集めることにつながっていきます。
鍼灸院に効果のある集客方法
鍼灸院の特性を掘り下げたとしても、それを伝える集客媒体を見極めないと集客にはつながりません。
ここでは鍼灸院が利用するべき集客方法・集客媒体をご紹介します。
ホームページ
鍼灸院にとって基本となる集客法がホームページです。
鍼灸院の場合、チラシでは広告規制があるので集客力のあるコンテンツを作ることが出来ません。
しかしホームページなら、まだ広告規制がないので鍼灸院ならではの特性を盛り込んだコンテンツを作り集客することが出来ます。
鍼灸院なら必ずホームページを作成しておきましょう。
鍼灸コンパス
治療院業界には様々なポータルサイト・クチコミサイトがあります。
鍼灸院なら「鍼灸コンパス」という鍼灸院専門サイトがあります。
治療院の集客法として有名なエキテン!を利用するよりも、鍼灸院なら鍼灸コンパスを利用していくことをおススメします。
鍼灸コンパスの何が良いのかについては、下記記事の「鍼灸コンパス」の項目で詳しく説明していますのでぜひご参考ください。
グーグルマイビジネス(MEO対策)
Googleマイビジネスは、Google 検索や Google マップなど、さまざまな Google サービス上にビジネスや組織などの情報を表示し、管理するための使いやすい無料ツールです。
Google マイビジネスについて
鍼灸院に限らず今地域ビジネスで集客をするなら、グーグルマイビジネスを利用することは必須だと言えます。
MEO対策はグーグルマイビジネスを多くの人に見られるようにするための対策法です。
さまざまな広告規制がある鍼灸院ですが、グーグルマイビジネスは比較的自由に情報発信をすることが出来るので必ず活用をしましょう。
鍼灸院はリソースを集中させるべし
鍼灸院の場合、宣伝集客で色々な媒体・色々な方法に手を出すよりも、紹介した3つの方法にリソースを集中させることをおススメします。
紹介した「ホームページ」「鍼灸コンパス」「グーグルマイビジネス(MEO対策)」の3つは、対策をすればするほど集客効果が出てきます。
コツコツと地道な運用が、新規集客につながります。
新しい集客法、新しい集客媒体が出てきたとしてもすぐに手を出さず、まずは確実に結果のでる3つの方法に軸足をおいておきましょう。
様々な鍼灸院の集客をサポートしてきたから申し上げますが、これは鍼灸院の集客・経営で失敗しないために非常に重要なことだと強く実感しています。
鍼灸院の集客のためのコンテンツ
ホームページにしろ鍼灸コンパスにしろグーグルマイビジネスにしろ、それらの媒体で情報発信すると鍼灸院の集客につながりやすいコンテンツというものがあります。
それらを詳しく説明していきます。
鍼灸院の特性
すでに解説をした「鍼灸院の特性」をホームページでもグーグルマイビジネスにおいてでもしっかりと情報発信することが鍼灸院だからできる集客コンテンツです。
鍼灸と他施術との違い
鍼施術・灸施術が整体やカイロプラクティックなどの施術と違う部分・強みをしっかりと伝えていく必要があります。
特に鍼に対しては怖さを感じている人もいます。いかに鍼が安全で痛くないかもアピールするべきでしょう。
他施術との違いに関しては、痛みや痺れなどの症状へのアプローチにおいて「なぜ鍼灸を選ぶべきか」ということ伝えましょう。
例えば腰痛改善のため整体でもカイロでもなく鍼灸を選んでいただくためには、「腰痛改善における鍼灸の優位性」がないと鍼灸が選ばれなくなります。
鍼灸と他施術との違い・鍼灸施術の安全性などは必ずコンテンツとして情報発信しましょう。
鍼灸だからこそ対応できる症状
整体院・接骨院・カイロプラクティック院ではあまり対応していない症状に特化して情報を伝えることも鍼灸院マーケティングの一つです。
自律神経症状やアトピーをその例として挙げましたが、他にも円形脱毛症や便秘・過敏性腸症候群などは鍼灸院としてアピールしやすい症状です。
パーキンソンやリウマチ・バセドウ病なども対応できるのであればアピールする価値のある症状、つまり集客しやす症状です。
地域の治療院を調査して、そこで行っていない症状をアピールしていきましょう。
論文紹介
実際の論文を引用して鍼灸の効果を解説できるのは鍼灸院ならではのコンテンツです。鍼灸大学があることが鍼灸院のマーケティングの強みにすることが出来るのです。
これは整体施術ではできませんし、カイロでも難しいでしょう。
最新の鍼灸研究でどんなものがあるのかを調べ、マーケティングに利用できそうなものがあればホームページ内で解説していくと良いでしょう。
論文を紹介した解説するということは、マーケティングにおける「権威付け」を行うことでもあります。
また各症状ごとの鍼灸論文があるのであれば、それぞれの症状での集客に役立てることが出来ます。
ぜひ鍼灸関係の論文を調べてみましょう。
大学卒であること
鍼灸師の場合、鍼灸大学に通い国家資格を取得したという人もいるでしょう。これも鍼灸院のマーケティングに利用することが出来ます。
専門学校卒よりも大学卒の方が、治療院に詳しくない人にとっては良く見えます。
また鍼灸大学の場合解剖の留学が出来ることもあり、解剖経験があることもマーケティングにおいてはアピール材料になります。
「解剖をして人の人体の仕組みを学んだ」と聞くと、すごそうに感じますよね?人の体について詳しいように思えますよね?
このように鍼灸大学に通っていたのであれば、それも鍼灸院が発信すべき情報です。
当社での鍼灸院集客サポートで行ってきたこと
治療院集客集団WAOで行ってきた鍼灸院の集客サポートの実例を紹介します。
①自律神経特化型のホームページ制作
自律神経症状に特化したホームページを制作し、PPC広告の運用をしています。
高額単価かつオファーなしにも関わらず安定して集客することが出来ています。
②医大卒&グーグルマイビジネス活用
ホームページはSEO対策重視で、ホームページのコンテンツは医大卒であり実績が豊富であることをアピールする作りにしました。
クチコミや体験談などはグーグルマイビジネスに集め、PPC広告は使わず付きに15人から20人の集客につながっています。
③ニッチな症状をアピール
整体院や接骨院では出来ない症状のアピールをする方向性で宣伝全体を行っています。
風邪・リウマチ・パーキンソンなどがそれで、ニッチです月に10人程度の集客。しかもほぼ100%のリピート率などで良質な患者さんの集客が出来ています。
今、当社が鍼灸院の集客サポートをするなら
今当社が新しい鍼灸院のサポートを行うなら、まずは自律神経特化型ホームページの制作を提案します。
開院したてで実績が少ない鍼灸院でも、自律神経特化型であれば集客成功率が高いからです。
あとはクライアントのヒアリングで何が出てくるか次第でしょうか。
基本はホームページ+PPC広告で情報発信して、同時にグーグルマイビジネスを日々運用しクチコミを集める。
余裕があれば鍼灸コンパスにもクチコミを集める。これらを総合的に行っていくことが現時点で当社が鍼灸院に提案する内容になると思います。
まとめ
鍼灸院が他の治療院に負けないためのマーケティング戦略について詳しく解説を行ってきました。
この記事の内容をまとめると次のようになります。
まとめ
・鍼灸院の特性を掘り下げること
・マーケティングに利用する集客媒体は厳選して集中させること
・掘り下げた鍼灸院としての特性を、集客媒体でしっかり情報発信すること
・「鍼灸院だから出来る事」を必ず情報発信で忘れないこと
今やたくさんある治療院ですが、鍼灸院は他の治療院と差別化しやすく、集客マーケティングでも独自性を出しやすいのが特徴です。
なにより鍼灸という独自性の高い施術を行っていること自体が強みです。
鍼灸施術の魅力・効果をわかりやしく情報発信していくことが鍼灸院の集客戦略の基本です。
独自性があるから、鍼灸院は地域の治療院の中でナンバーワンになることも可能です。
今回の記事を参考にして、ご自身の鍼灸院のマーケティングの戦略の見直しや改善にお役立てください。
投稿者プロフィール
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治療院ひとつひとつの特性や地域性・業種ごとの推奨マーケティング理論を踏まえた集客コンサルティングを行うプロ。
有名クチコミサイト「エキテン」黎明期に在籍し、企画立案、有料サービスのプランニング、一般店舗のコンサルタントとして集客・マーケティング業務に従事。
当時のクライアント店舗は300を超え、その大半が治療院であったため、治療院の集客を熟知するようになる。特に新規客獲得に貢献した集客のエキスパートとして2012年に独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。
2021年には店舗集客集団WAOの治療院部門を独立させ、「治療院集客集団WAO」を設立。
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