私は様々な地域の治療院の集客を手伝っているため、治療院集客の難しさを心底感じています。
その難しさの要因は、「ある院で成功したことが、他の院で当てはまるわけではない」ということです。
治療院以外の業種のサポートもしているのですが、ヘアサロン・エステなどの集客では、あるセオリーに則った集客をすれば、それなりに集客出来ます。
しかし治療院にはそれがない。成功事例が他院には当てはまらない。
「地域差」という要因が非常に大きいんです。
今回は「どんな項目が「地域差」なのか、集客効果を左右しているのかについてまとめてみます。
今現在集客出来ていない治療院さんが、どこを変えていくべきなのかを見直す大きな手助けとなるはずです。
宣伝をするエリア(商圏)
まず商圏がどこまでかという問題があります。
「ネットには商圏ないから、遠くからでも集客できるよ」など言われますが、これはどの地域にも当てはまるわけではありません。
チラシをどの範囲に撒くのが最適か、PPC広告をどれくらいの範囲で出稿するのが最適なのか、これは各治療院それぞれ違います。
半径2キロがいいのか、半径15キロが良いのか。人口密集度で集客結果は大きく変わります。
実際に東京や大阪の中心地の半径3キロと、地方都市の半径3キロではでは、宣伝集客の影響はまったく違います。
「自院の集客に合ったエリアはどの程度なのか、これをテストして見極めていくのが重要です。
施術料金
1つ成功院があったとしても、その成功院の1回あたりの施術単価はいくらでしょうか?
3000円?5000円?8000円?10000円?
1つの成功院での施術単価が5000円であった場合、10000円の施術をする治療院でそのまま成功事例を導入しても、同じだけの効果がでることはありません。
1つの成功事例とその施術単価は不可分です。
なので上手くいかない場合は、施術単価を見直すこともとても重要です。
しかし逆に10000円の施術で成功している事例を、5000円の施術をする治療院に導入しても上手くいかない場合は、どう考えれば良いのでしょうか?
これは宣伝が足りてない、宣伝の内容が間違っていると考えるべきでしょう。
例えば10000円の施術を行なっている院のホームページには何があるのか、自分のホームページにはなにがないのか。
10000円であること説得しているコンテンツは何なのか?
これらを探すことが重要になってきます。
初回オファー料金
施術料金だけでなく、初回オファーの金額をいくらに設定するかでも、集客効果は変わってきます。
施術単価5000円で、初回オファー1980円
施術単価5000円で、初回オファー4000円
この2つでは集客効果が大きく違うケースが多いです。
また
施術単価5000円で、初回オファー1980円
施術単価8000円で、初回オファー1980円
この2つでも集客効果が大きく違います。
オファーを付けずに集客に成功することはできるか?
オファーを付けないでも集客に上手くいくケースはあるにはありますが、それはあくまで「例外」だと考えましょう。
それは一般化できません、なぜそれで上手くいくのかはわかりません。
もしかしたらその地域で、すごいクチコミが起きているのかもしれません。
ただオファーを付けないことはリスクの方が大きいことは理解しておくべきでしょう。
またオファー価格をいくらに設定するのかは、その地域の競合院の数や住民の気質などでも変化します。
そして施術単価と初回オファー料金の掛け合わせでも集客効果は違ってきます。
これらをテストしていき、どの組み合わせが自分の院に合うのかを見つけるのかが重要です。
交通の便
あなたの院がアクセスしやすいかどうかも、集客反応に大きく影響します。
車社会の場合はそれほど影響はないのですが、電車移動が主な地域の場合、その影響は特に顕著です。
具体的には
■駅から徒歩で行きにくい治療院
最寄り駅は電車で行けるが、そこから歩くと30分はかかる。バスは出ているが1時間に2本ぐらい。こんなアクセスの場合は、他院の成功事例をそのまま当てはめても上手くいきません。
ポイントになるのは、「このアクセスしにくさでも、行く価値はあるのか?」ということをどのように説得するかです。
これが出来る宣伝の場合は、アクセスが悪くてもある程度の集客を期待できます。
車社会の場合だと、車で30分程度なら十分集客可能範囲内。地域によっては40分くらいは反応があるので、電車社会と大きく違います。
使う広告媒体
あなたの治療院のある地域によって、効果の出る広告媒体は違います。
ホームページとチラシ、この2つはとても重要で、使って当たり前というものです。
それ以外のクチコミサイト・ポータルサイト・地域誌 etc こうしたものでどれが集客反応があるのかは大きく違ってきます。
エキテンで集客が上手くいく地域とそうでない地域があります。
Googleマイビジネスのクチコミでで集客が上手くいく地域とそうでない地域があります。
地域誌でも効果がでる地域・効果が出ない地域があります。
ホームページとチラシ以外に、いったいどの広告媒体を優先的に使っていくか見極めることは、そのまま集客結果に直結します。
どの媒体が良いのか、そもそも自分の地域にそのような媒体はあるのか、無い場合はどうすべきなのか。この3つを考えましょう。
私が集客サポートの経験上、特に重要だと考えるのは、「宣伝をするエリア(商圏)」「施術料金」「初回オファー料金」です。
特に施術料金部分は、高くしたい気持ちもわかりますが、集客出来ないと意味がありません。
あと施術料金が高いと、メンテナンス患者になる率も非常に低下するので、経営の安定化にもつながるので、要検討項目です。
地域差という言葉には、以上のような項目が含まれています。
集客が上手くいかない・地域性について考える場合は、この5項目を見直してみることをおススメします。
投稿者プロフィール
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治療院ひとつひとつの特性や地域性・業種ごとの推奨マーケティング理論を踏まえた集客コンサルティングを行うプロ。
有名クチコミサイト「エキテン」黎明期に在籍し、企画立案、有料サービスのプランニング、一般店舗のコンサルタントとして集客・マーケティング業務に従事。
当時のクライアント店舗は300を超え、その大半が治療院であったため、治療院の集客を熟知するようになる。特に新規客獲得に貢献した集客のエキスパートとして2012年に独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。
2021年には店舗集客集団WAOの治療院部門を独立させ、「治療院集客集団WAO」を設立。
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